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秋の夜長の暇つぶし【6】

第44回~45回(1997~8年)
作業委員会解散後、この年の秋よさこい祭りの発展方向を模索する為に、
Iを座長とする「よさこい総研」を立ち上げ、よさこい祭りに興味を
持つものや、チーム関係者や県・市のよさこい担当者やマスコミに
まで声をかけて年が明けても週一ペースで集会を始めました。

しかし毎年の事ですが、段々よさこい祭りが近くなると、
全員が今年の祭りでやらなくてはならないことに忙殺されてしまい、
よさこい祭りのビジョンを話すどころか会議を開催できなくなってしまいます。
しかしこの会議の中で生まれた、各ジャンルのよさこいメイキング業者。
つまり楽曲制作者、ヘアーメイク、振り付け師、衣装制作業者、

音響機器業者などを一同に集めた「よさこいメイキングフェアー」
開催は、一回だけしか開催が出来なかったのですが、新しいよさこいを
模索する上でかなりの部分で高知の産業となりうる可能性を秘めていました。
ただ、高知のよさこい業者の特徴は、業者であったりプロでありながらも
彼ら自身の気持ちとして、祭り参加意識をベースに持って仕事をしています。

よさこい祭りに参加するチームに対して、各演出面(衣装・地方車製作・振付)
の制作を業務として受けてはいますが、チーム側と一緒になって少しでも
いい方法や、経費が安くなるやり方を考えていくという日常のビジネス感覚
とは違うスタンスでかかわっているのです。しかしこのチームに対して気持ちが
入ってる部分が後々チームとの確執の原因になったり、お互いが傷ついて
しまう結果を招いたりする場合も出てきます。
だから高知のチームと同じ物を高知県外で地元発注してしまうと、
高知でのチーム制作費の軽く3倍の制作費となってしまうでしょう。
そこには田舎特有の、顔見知りという部分が生きています。
だから利益はほとんどないにも拘らず、みんなが喜んでくれるから
何とかしようと協力してくれるのです。
この感性を伝承していかないとよさこいのチーム参加のハードルが
高くなり、その数は減少していくでしょう。

98年この年初めて札幌のよさこいソーランを見学に行くが、
見ると聞くでは大違いで、全く高知のよさこいとは別物であることと、
まだまだ、札幌の街にとって異物である事を痛感しました。
よさこいソーランという他所のヨサコイを初めて見た事で、高知では
当たり前に出来ている事の凄さと、高知での歴史の積み上げの重みを
逆に実感してしまったことを憶えています。

ただ高知で昨年から実験的に始めた升形総踊りの方法を早速取り入れ
ている事を見て、そのフットワークの軽さに私も舌を巻きました。
また踊りに関して言うとよさこいソーランは、札幌に高知から来た
1チームを見て、それが「よさこい鳴子踊りの全てだ」と、思い込んで
しまっているのではないかという疑問を持ちながら、遠い北の地で
生まれたばかりのよさこいを呆然と見ていたのです。

札幌から帰ってきた私は、
第42回よさこい祭り振興会に作業委員会の提言として提出した
「よさこい祭り50回までの中期計画」に基づき動き始める為の
準備を始めました。
よさこいソーランを見たことで益々、私のよさこい観は広がり始めて
「このままで良いんだろうか高知のよさこい」という、ボワーッとした
モノが頭の中に浮かんでは消え始めました。前年の市長対談の時つい
思いつきでⅠとの会話の中で出てきた「東京ドームでよさこいをやりたい」
といってしまった事等が引っかかっていたり、頭の整理もつかないまま
その中でも一番気になることが「高知のよさこいの発信力」でした。

実際、高知が何もしてこなかったわけではなく、祭りが始まってから
40年以上も毎年、踊り子を他県に(時には外国にまでも!)派遣して
「高知のよさこい祭り」をアピールして来ているのは事実だったのです。
なのに全くといって良いほど認知度があがっていない高知に比べて、
どんどん短期間に札幌の認知度が全国に広がっていく?
大々的に取り上げられてテレビから流れてくるヨサコイソーランの
ニュースを見るにつけ、告知の仕方が上手い事に感心するばかりでした。
二番目に気になる事が、この頃色んな方達から聞く言葉
「よさこいの発展」でした。自分達が楽しむ為に毎年営んできた
「よさこい祭りの発展」とは、いったいどうなれば、「よさこい祭り」
が発展したと言えるのか?
私はいよいよ、この2つの大きな疑問点に向かって動き始めるのです。
よさこいは、札幌を震源地としてものすごい勢いで全国の各地方へ
広がりはじめていました。
高知のよさこい祭りは出来てまだ数年のよさこいソーランに知名度の点で
大きく水を開けられてしまいました。
よさこいの元は高知だという事実だけでも全国のみなさんに知ってもらいたいが、
高知にはそんな情報を発信する手段・方法が見つからない。
いろいろ考えてたどり着いた結論は、最小の経費で最高の告知効果を上げるには
やはりキー局のある東京で「高知のよさこい」をやって見せるということでした。
情報は殆どが中央から全国に広がっていくものです。
東京から一歩出れば全てが“地方”、高知が日本の何処にあろうと、
札幌が何処にあろうと、中心にいる人達からすると、どうでもいいことなのは、
東京に8年以上住んでいた経験上よく分っていました。
つまりそれが東京という街のブランド力なのです。“東京でよさこいを”という
目標は出来たものの、実際は当てがあるわけでもなく、どこから取り掛かれば
よいやら見当もつきません。調べてみると毎年行われている銀座祭りには高知から
よさこい鳴子踊りが参加して高知のアピールを既にやっていたのです。
この事実をみて見えてきた事が、高知のよさこいを見てもらうには1チームでは
絶対駄目だ。他所の種類の違う祭りやイベント高知のよさこいが参加しても弱い。

高知のよさこいは多品種のチームが集まってよさこいを形成している
東京に持っていくには絶対に1チームが80人以上で10チーム以上

高知のよさこいチームだけで種類を同時に見せないと・・・・・・
それも地方車を先頭に次々に流し踊りを踊って見せないと意味が無い!
これを柱にしていこうと要約、自分の中で柱を1つ立てる事ができたので
まずは誰かに企画書を作ってもらわないといけないなぁ。
などと少しづつではありますが高知のよさこい祭りの全国発信に向けての模索を始めました。

この年には、よさこい総研主催でよさこい祭り本番当日、老舗料亭で地元チームや競演場、
そしてソーランのH君はじめ、高知のよさこい祭りに参加していた北海道のチームの
人達に声をかけて、土佐流宴会と称して開催した交流会も大盛況を博しました。

                        44回~45回つづく・・・・・

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