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秋の夜長の暇つぶし【8】

第46回(1999年)
凄い勢いで全国各地域に広がり始めたヨサコイ。

高知のよさこいも比べるものが出来た事で何か歯車が違い始めて
きている事を感じるのですが、それが一体何なのか分らない。
幸い上町にはまだ一回目のよさこい祭りから参加した事のある先輩達が
健在なので原点を知る意味で訪ね歩いて色々聞き取りをしてみるが、
聞き方が悪いのかどうも消化不良のままヒントが得られない。

この時、気付いたのですが先輩達は純粋に、今ヨサコイが全国に
波及していることを喜んでいたのです。

広がっているのが、高知のよさこいではないことなど、全く感知して
いませんでした。
こうなったら全国に広がったヨサコイを集めて高知の人達に
そのことを認識してもらいたい。

そう思った私は、よさこいの「全国大会」を高知で開催できないもの
だろうかと考えました。
まずはよさこい祭振興会事務局に相談したのですが全く関心がなかった
ので、その足で高知市の観光課に行って観光課長に相談しました。
賛成はしてくれたのですが、それじゃ誰が主催をするのかという
具体案が自分の頭にも浮かんできません。

よさこい総研の取材を通じて知り合った当時高知新聞社会部のY氏に
別の用件で電話をしていた時にその事を話すとかなり乗り気になってくれ
会議の段取りをしてもらえることになりました。

そこには当時のM高知市長も参席する事となって、その会で高知市が
主体となって、全国大会を開催する事が内定したのです。
その後、この案件はよさこい祭振興会総会で承認されて、8月12日の
後夜祭と全国大会を併催する事が一気に進んでいきました。

この全国大会開催のお陰で私の念願であった12日の後夜祭における
追手筋の道路使用許可が下りる事となったのです。
これを受け、前年までは後夜祭参加チームは帯屋町筋の一部だけで
振興会制作の貸し出し地方車で踊っていたものを、この年より本番に
参加した受賞チームはそのまま自前の地方車で踊り、
県外からの参加チームには、前日まで実際に祭り本番で使用していた
入賞漏れチームに協力を仰いで地方車を貸し出しする事にしました。

高知のよさこいは、地方車を先頭に鳴子を持って打ち鳴らしながら
前進し踊っていくスタイルなので、進行途中で静止されると、
後から次々と進んでくるチームが前進できなくなってしまいます。
タイムスケジュールと定位置で正面の観客に向かって踊る事に
慣れている高知県外のチームにとって、一定スピードで前に進み
ながら踊る事は、かなりの難題となってしまうのです。

私の狙いはヨサコイソーランでよさこいを知ってよさこいと鳴子と
いう共通項があれば全国が同じだと勘違いしている高知県外のチー
ムにまずは全国大会に参加してもらって、貸し出し地方車で一度
でも流し踊りを経験してもらってからよさこい祭り本番に参加して
貰わないと50回に向けて、いきなり祭り本番に県外から参加する
チームが増えた場合ステージが1つしかなく、後は全て流し踊り形
式の高知のよさこい祭りです
レクチャーしておかないと誰でも参加できる自由参加型のよさこい
祭りが動かなくなる心配があったのです。
この時こんな心配をしていたのは、ほんの数人だったと思います。

この年は、もう一つ大事な実験が始まりました。
計算機もまともに打てない私ですが、巷でチラチラ見かけるように
なってきたパソコンとインターネットを使ってスケジュールの殆ど
ないよさこい祭りのチーム位置と競演場の情報を、発信できないだ
ろうか?と考えたのです。

それというのも、ご存知のように高知のよさこいではTV中継のある
追手筋本部競演場・帯屋町筋演舞場以外はタイムスケジュールが
決まっておらず各チームがそれぞれ自由に競演場・演舞場に移動
して踊っています。

私は先にも述べたように第50回のよさこい祭りに向かって参加
チームの増加、特に高知県外からの参加チームが増える予感がして
いましたから今まではなんとかなっていましたが、このままでは
現在のようにチームが競演場の情報もなしに、当てずっぽうで
競演場間の移動をしていると、一部の競演場にチームが偏って
集中してしまい各競演場が効率良く機能することが出来なくなる
心配がありました。

だからといって自由にチーム自身でスケジュールの組める現在の
やり方を変えて全ての会場でタイムスケジュール決めるような堅苦
しいことをしたくはありません。
この自由な伝統は絶対守っていくべきだと考えました。
一方祭りを見る側にとっても、どのチームがどこにいるかという
情報をリアルタイムで入手できるのは大きなメリットです。
実際に競演場で一番聞かれる質問は「○○チームは今何処にいる?」
というものなのです。
ある日そんな話を県観光課の若手の方にこぼしてみると
「あら?家の旦那もそんな事考えよったよ!」
というではありませんか!

速攻その方のご主人に電話をして会ってみることにしました。
それがIT関係の会社でシステムエンジニアをしているY氏だったのです。
彼はその会社のよさこいチームリーダーでもあったのです。
彼と会って「情報として、こういうものが欲しい」
「それを誰もが共有して見ることが出来て」などと話をしていくうちに
なんと、2人がやりたかったことは殆ど同じ事だったことがわかりました。
いや実際には、Y氏の中では翌年から出来る予定のiモードでもその情報を
配信して携帯電話で見ることまで考えている
など、私では足元にも及ばないくらいに中身が確立されていました。
そして何よりも私が彼と話して一番うれしかったことは「この事で今まで
よさこい祭りになかったポジションが増えて、新しく祭りの参加者が
増える可能性があります」と言ったことでした。

こういう祭り全体の中での視点でよさこいを考えてくれることに私は
彼のよさこいに対する思いの深さを感じたのです。
これはもう是非とも実現したいと思い「じゃあやってくれ!」と彼に
言ってはみたものの、私には実行する為の予算など全くありません。
それについてもY氏は「会社の実験事業と地域貢献の一環として
出来るように相談してみます」と言うではないですか。
まるで「これが会社にとってのよさこい祭りへの参加の仕方です」と
言わんばかりの話の進み方でとんとん拍子に話が決まりました。
私は早速受け入れ態勢を図り、全競演場の協力体制を取り付けました。

いよいよ「どこいこサービス」の誕生です。
実際やってみると、気温の高さや炎天下にさらされてしまった端末機が
ダウンしたりする不具合も出ましたが、なんとか翌年から便利な新しい
道具「どこいこサービス」をよさこい祭りは手に入れることが出来ました。
今ではよさこい当日にはなくてはならない物になりましたが、
どこいこサービスのもうひとつの大きなメリットはよさこい祭り本番で
の全チームの移動の動きが資料となって、毎年つみ上がって行く事です。
この資料は今後のよさこいを考えていくために大変貴重なものとなっています。

これと併せて「競演場連合会」として「よさこい全国会議」というサイト
をY氏の全面協力で立ち上げて、当時としては数少ない「高知のよさこい」
の発信を始めました。

しかし全国会議を名乗ってみても、やはり各地のよさこい系の祭りは、
それぞれの町や地域の背景があります。
それを分らずに意見を言ってもお互いに理解できない事に気付き、
リニューアルしてサイト名も「よさこい祭」に改めて現在に至っています。
このサイト立ち上げの「コンテンツを造ってください」とY氏に要求され
最初は手書きで書いていましたがYが音を上げてノート型パソコンを
持ってきて「これで書いてください」「え!」で2ヶ月掛かって造った
ものが今も「よさこい祭サイト」の「よさこいアカデミー」の中身です。

この時初めて覗いたインターネットの中で「ヨサコイ」と検索した時に、
またまた、愕然とした事を憶えています。
私の知らないところで「ヨサコイ」はインターネットを介してすさま
じい広がり方をしていました。
ヨサコイが全国にものすごいスピードで広がっていった裏にはインター
ネットという新しいメディアの影響力があったことを知ったのです。
この頃から自分のショップの名前にちなんで「ハニービー」という
ハンドルネームで全国のヨサコイ系の掲示板にお邪魔するようにもなりました。

                                    つづく・・・・・

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コメント

この年、賞に漏れていたうちのチームは、
さあ地方をバラそうか、ってタイミングで頭から電話もらって、
全国大会に地方だけ貸し出してくれ!
って言われたんですが、
ギリギリで予定組んでるチームにとって、地方車をもう一日確保するというのは難しい事でした。

結局そのチームでは地方を貸し出すことは出来ませんでした。
正直なところ、有名チームと言われる所以外では、
地方車をもう一日余分に確保するというのは、金銭的な面以外でも、色々と無理があるのが、当時の現実だった気がします。

だって、バラすのも自分でやるから、
人数確保するのも大変だったし(^_^;)

投稿: 筆頭 | 2005年11月 9日 (水) 16時58分

そんな解体当日に電話した記憶が無いけどなあ?
そうやったかなあ?

投稿: kashira | 2005年11月10日 (木) 15時50分

最近いろんなところでよさこいがありますよね。
でも確かに仙台に来て、ほとんどがソーランみたいだなぁと思いました。もちろんその祭りにはその祭りなりの良さがあるんですが。
全国に散らばるいろんなチームが参加できる全国大会は、高知で見る人にとっても県外から参加する人にとっても、いろんなよさこいを体験するいい機会だなぁと思います。
県外でよさこいやってる人には一度は高知にきてほしい!!と勝手に考えています。


どこいこサービスのおかげで見たいチームを探しやすくなりました。今年なんか高知にいないのに、どこにどのチームがいるなんていうチェックをしていました。(笑)

投稿: じょー | 2005年11月10日 (木) 18時31分

ご無沙汰です。
いやぁ、いろんな面で岡崎さんが絡んでいたんですね。
“どこいこ”然り“全国大会”然り。

でも、「無色透明でいきたい→高知に行くと染まりそうで怖い」
っていうひとがいました。
事実、チーム上層部が高知でよさこい祭りを体感すると
翌年かその次くらいでチームカラーが一気に変わります。
そんなチームを、少なくとも私は2つ見ました。
私の中では、なんか複雑です。

投稿: にしま | 2005年11月10日 (木) 20時38分

無色透明のチーム?もう少し分かりやすく☆

投稿: KASHIRA | 2005年11月11日 (金) 13時39分

確か、第一回の全国大会の年だったと思うんですが(^_^;)

菜園場踊って、解散式してるときに電話もらったの覚えてますよ♪

投稿: 筆頭 | 2005年11月11日 (金) 18時20分

>kASHIRAどの
チームっていうより、
…あまり表に出したくないので、メールします。

投稿: にしま | 2005年11月13日 (日) 02時34分

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